リスボンに憧れながら世界の片隅で砂を掴む

本、ポルトガル語学習、海外移住よもやま話。(※在住国はポルトガルではありません。)

海外生活

現代的悪夢。

ある晴れた秋空の日、午前。空は青く高く、乾いた風が街路樹の葉を穏やかに揺すっていた。 薬局にて割れていた薬瓶を交換した帰り道。刺すような日光の下、目を細めてゆるゆると気持ち良く歩いていると、異様な光景が視界に入った。 犬の排泄物の臭いが漂う…

木をモノとしか捉えられない人々。

植木らが 打ち棄てられて 夢見るは 赤子の泣き声 青の秋空 (マキシミナ11世) 以前、集合住宅の公共のゴミ捨て場に使用済み便器が投棄されていた事を書いたが、昨晩は観葉植物が捨てられていた。 観葉植物が捨てられていたのは今回が初めてではない。これま…

海外生活で必要なもの(2)健康。

幸か不幸かWFH(Work From Homeつまり在宅勤務)時代が終わってしまい、記事を書く時間も読書する体力も減ってしまった。通勤は悪である。 だが、通勤の再開により、騒音地獄からは開放された。レオパレス並みの最底の防音レベルを誇る我が集合住宅では、近所…

外国人は聖人ではない。我々と同じ人間である。

「うちのフランス人はホニャララと言っていた。」 「同僚のマレーシア人はホニャララと言っていた。」 ネットを周回しているとこのような証言に出会う事がある。 ネットを周回しなくても、「フランス人は服を5枚しか持たない。」等の謎の本が量産されている…

海外生活で必要なもの。ラバーカップ。

日曜日にジョゼ・サラマーゴの『白い闇』を読み終えたので早速その感想を書きたかったのだが、月曜日という事でやる気が全く出ない。顔がずぶ濡れのアンパンマンの如し、である。それ故、お菓子を食べながら読み飛ばせる小話を書くことにする。 海外(途上国…

海を越えて世界へ浸食する『麦わらの海賊団』

「海外に行く前に、日本の歴史や文化の知識を身につけるべきである!」 「華人に漢詩を披露したら尊敬された!」 意識がチョモランマ並みに高い国際派日本人が、時折噴き上げる説である。 が、結論から言うと、何を身につけるかなんて個々人が好きにすれば良…

スナフキンのように生きる事の孤独

DINKsとして生きる事にした この件については書くか書かないか随分逡巡したのだが、自分自身の根幹を形作る要素の一つであるので、書いておく。 私は配偶者と二人暮らしのDINKsである。 日本で生活していた時には、まさか自分たち夫婦がこのような選択をする…

加速する世界の気温は『華氏451度』ヘと上昇する

悲報。また洋書専門店が閉店。 華氏451度についてガッチリ書こうと思っていたが、また一件本屋が閉店するというニュースが入ってきた上に、それが新型コロナ前に通っていた洋書専門店だった為、悲しみのあまりやる気を失ってしまった。新型コロナによる不況…

言語学習も現地へのコミットも諦めたという話

言語が難しすぎてついていけなくなった、という事ではない。 現在私は日本国外で生活している。場所については伏せるが、この地は英語圏ではない。 英語圏でない地域でも簡単な英語(ピジン)が通じる場所もあるが、現地に深く関わる為には、現地の言葉を習…

使用済みトイレの不法投棄

初回投稿で「本の話がしたい!」と熱弁しておきながら、二回目は「トイレの不法投棄」の話である。 最近発生した衝撃的な出来事であったので、まだ怒りがホットなうちに記述しておきたい。 「トイレの不法投棄」と言っても、便所ゲーとして有名な『任●堂スイ…